クラウドファンディングに住所は必要?自宅を公開せずに始める方法とバーチャルオフィスの使い方

「この商品、売れそう」と思ったら、まずクラウドファンディングで試してみる方法があります。CAMPFIREやMakuakeに商品を掲載して、支援者の反応を見るテスト販売です。発売前に市場の反応を確かめられ、少ない初期費用で始められるのがメリットです。一方で、注意したいのが住所の扱い。この記事では、商品のテスト販売に使うクラウドファンディングの仕組みとメリット、住所が必要になる場面、自宅を公開せずに始める方法をまとめました。

今さら聞けない「クラウドファンディング」とは?

クラウドファンディングとは、インターネット上でプロジェクトを公開し、共感した多くの人から少しずつ資金を集める、資金調達の方法です。新商品の開発だけでなく、飲食店の開業や地域のイベント、映画や本の制作、社会貢献活動など、さまざまな目的で使われています。「群衆(クラウド)」と「資金調達(ファンディング)」を組み合わせた言葉なんです。

支援者へのお返しの形によって、主に次の3つに分かれます。

種類

支援者へのお返し

主な使われ方

購入型

商品やサービス(リターン)

新商品の先行販売、テスト販売

寄付型

基本的になし(お礼のメッセージなど)

社会貢献活動、災害支援

投資型

金銭的なリターン(分配金・株式など)

事業への出資

 

商品を販売したい方が使うのは、購入型です。CAMPFIREやMakuakeなどのサイトに商品ページを公開し、募集期間中に支援を集めて、期間が終わったら支援者へ商品を発送する、という流れで進みます。

CAMPFIREやMakuakeでは、目標金額を達成したときだけプロジェクトが成立する「All-or-Nothing」と、目標に届かなくても成立する「All-In」の2つの方式があります。どちらの方式かは、プロジェクトページに表示されています。All-Inでは、支援が1件でもあればプロジェクトが成立し、リターンを届ける必要があります。

日本では2011年にREADYFORやCAMPFIREがサービスを始めました。当初は、東日本大震災の復興支援のような社会貢献や、誰かの夢を後押しする使い方が注目を集めました。最近は、発売前の新商品を予約購入するような感覚で支援したり、開発を応援したりする使い方が増えてきました。

クラウドファンディングを使うメリットは?

予約購入や開発の応援として使われる購入型クラウドファンディングのメリットは、発売前に支援者の反応を確かめながら、販売に必要な資金を集められることです。主なメリットは次の4つです。

① 発売前に市場の反応を確かめられる

支援がどれだけ集まるかで、その商品が求められているかを数字で確かめられます。CAMPFIREのサイトに掲載されている利用者の声でも、株式会社タニタのブランディング推進部が「資金調達に加えプレマーケティングとしてある程度の市場ニーズが可視化できる」点を挙げています。

▶ 参考:CAMPFIRE 公式サイト(利用者の声)

② 少ない初期費用で始められる

多くのサイトでは、商品ページの掲載だけでは大きな費用がかからず、支援が集まった金額に応じて手数料を支払います。たとえばMakuakeでは、プロジェクトが成立した場合に、応援購入総額の20%(税抜)が手数料としてかかります。反応がなかった商品は早めに見切りをつけて、次のアイデアに切り替えやすいんです。

③ 注文を受けてから作れるので在庫を抱えにくい

購入型では、募集期間中に集まった支援の数がそのまま注文数になります。必要な数がわかってから製造や仕入れができるので、売れ残りの在庫を抱えるリスクを抑えられます。

④ 発売前からファンをつくれる

プロジェクトページや活動報告を通じて、商品に込めた思いや開発の様子を支援者に届けられます。支援者がSNSで紹介してくれることもあり、発売前から応援してくれる人とつながれます。

オフィスゼロワンでご相談を受ける方も、クラウドファンディングを商品のテスト販売として使う方が多い印象です。バーチャルオフィスも、クラウドファンディングを始める際に考えておきたい準備のひとつなんです。購入型のクラウドファンディングでは、起案者の住所が必要になるからです。

クラウドファンディングに住所は必要?

購入型クラウドファンディングは通信販売にあたるため、起案者には特定商取引法に基づく表記として、氏名・住所・電話番号の表示が求められます。支援者にとっては、商品を先に予約購入するのに近い仕組みなので、トラブルがあったときの連絡先として、起案者の住所や電話番号を確認できるようにしておく必要があります。

住所が必要になる場面は、主に次の4つです。

  1. プロジェクトページの特定商取引法に基づく表記
  2. リターン品を発送するときの差出人
  3. 支援者から返品を受け取るときの宛先
  4. 税務署への開業届や法人登記

見落としやすいのが2つ目です。送り状の差出人欄には住所を書くので、支援者が増えるほど、その住所を目にする人も増えていきます。

特定商取引法に基づく表記には、住所のほかにも載せる項目が決められています。クラウドファンディングで関係が深いのは、主に次の項目です。

  • 事業者の氏名(名称)・住所・電話番号
  • 販売価格(支援額)と送料
  • 代金の支払時期と支払方法
  • 商品の引渡時期(リターンの発送時期)
  • 申込みの撤回や返品に関する事項

ページの作成画面で入力欄が用意されているサイトもあるので、各サイトの規約とあわせて確認してみてください。表示項目の一覧は、消費者庁のページで確認できます。

▶ 参考:消費者庁「通信販売広告について|特定商取引法ガイド」

住所の公開が必要になる3つの場面

クラウドファンディングでは、原則としてプロジェクトページの特定商取引法に基づく表記に住所を載せます。CAMPFIREのように住所を非公開にできるサイトもありますが、その場合でも、商品の発送・返品、ネットショップへの移行、法人化の3つの場面では住所が必要になります。住所を非公開にできるかどうかは、それぞれのサイトで利用前に規約を確認してください。

① 商品の発送・返品

リターン品を送るとき、送り状の差出人には住所を書きます。届かなかった荷物や返品が戻ってくる先も必要です。ページ上で住所を伏せていても、荷物のやりとりでは住所を使うことになります。送り状は支援者一人ひとりの手元に届くので、リターンの数だけ住所が知られる機会が増えていきます。

② ネットショップ・モールへの移行

クラウドファンディングで手応えをつかみ、Amazonや楽天、自社のネットショップで販売を続ける方は多いです。その場合、ショップごとに特定商取引法に基づく表記が必要になります。クラウドファンディングのページでは伏せられていた住所を、販売の場を移したタイミングで改めて用意することになります。

③ 法人化

CAMPFIREでは、2022年7月4日以降に作成したプロジェクトであれば、個人・個人事業主は住所と電話番号を非公開にできますが、法人は対象外です。 事業が大きくなって法人化すると、法人の住所を表記に載せる必要が出てきます。また、法人登記した本店所在地は登記簿に記載され、誰でも閲覧できます。自宅で登記すると、自宅の住所がそのまま公開情報になってしまいます。

段階

住所が必要な場面

非公開設定でカバーできるか

クラウドファンディング(個人)

特定商取引法に基づく表記

リターン品の発送

返品の受け取り

表記はCAMPFIREなど一部のサイトで非公開にできる

発送・返品は対象外

ネットショップ・モールへ移行

ショップの特定商取引法に基づく表記

商品の発送・返品

各ショップで改めて住所が必要

法人化

法人登記

特定商取引法に基づく表記

法人は非公開設定の対象外

賃貸の自宅住所をクラウドファンディングに使ってもいい?

賃貸物件は住居専用の契約が多く、事業利用が禁止されている場合は、自宅住所を開業届や事業用の住所として使えないことがあります。まずは賃貸借契約書の「使用目的」の欄を確認し、判断に迷うときは管理会社に問い合わせてみると安心です。

なお、開業届は納税地を自宅のままにして、事業所の住所欄に別の住所を書くこともできます。自宅とは別に事業用の住所を用意しておくと、表記や発送にもその住所を使えて、自宅を事業から切り分けられます。

「賃貸の住所を公開したくない」場合については、自分の作品を販売するハンドメイドや副業でも同じ悩みがよく出てくるので、よかったらこちらも参考にしてみてください。

▶ ハンドメイド販売の副業はどこから?始め方・売れるコツと公務員・主婦の注意点

クラウドファンディングにバーチャルオフィスの住所は使える?

バーチャルオフィスの住所は、クラウドファンディングの特定商取引法に基づく表記やリターン品の発送元、返品の受け取り先として利用できます。

東京都板橋区のオフィスゼロワンでは、基本プラン(月額550円・税込)で、特定商取引法に基づく表記やサイト登録に住所を利用できます。郵便物や荷物を受け取りたい場合は、郵便転送オプション(月額1,650円・税込)を付けると、次のサポートも利用できます。

  • 郵便物の到着連絡と転送
  • 返品された商品の受け取りと保管
  • 保管した荷物の来所での受け取り

郵便転送オプションを付けると、支援者からの返品や問い合わせの郵便物がオフィスゼロワンに届くので、事業のやりとりを自宅から切り離せます。受け取れるのは、常温で保管できる宅配便です。

 

区分

例

受け取れる

常温で保管できる宅配便(雑貨、衣類、茶葉)など

受け取れない

生鮮品、冷凍・冷蔵品、生き物、大きすぎる荷物、現金書留や内容証明郵便など

 

クラウドファンディング以外にも、配信者やVTuberの方が、ファンから届くプレゼントの受け取り先としてバーチャルオフィスの住所を使うことがあります。自宅の住所を知られずに荷物を受け取りたい方は、こちらも参考にしてみてください。

▶ バーチャルオフィスで配信者・VTuberがプレゼントを住所バレせずに受け取る方法

オフィスゼロワンでも、クラウドファンディングで反応を確かめたあと、同じ住所のままネットショップでの販売に移る方がいます。扱う商品は、雑貨やアウトドア用品、フィットネス系の商品などさまざまです。

クラウドファンディングの後に法人化しても同じ住所を使える?

法人登記ができるバーチャルオフィスの住所なら、個人事業主として始めて、事業が軌道に乗ったあと法人化しても同じ住所を使い続けられます。

オフィスゼロワンの住所は、基本プランのまま追加料金なしで法人登記に対応しています。個人で始めて合同会社を立ち上げた方もいれば、個人事業主のまま販売を続けている方もいます。クラウドファンディングが終わったら解約、という方は少ないんですよ。最初は小さく試して、売れる手応えが出てきたら事業として育てていく。その過程で住所を変えずに済むのは、思っている以上に助かるポイントです。

住所が変わらなければ、ショップの表記や取引先への案内を書き換える手間もかかりません。自分の商品を育てていく次のステップは、こちらの記事でも紹介しています。

▶ 個人事業主でもOEMで自社ブランドは作れる?食品・小ロットでの始め方と展示会・商談会で販路を広げるポイント

よくある質問

Q

クラウドファンディングの住所に自宅住所を使ってもいい?

A

使うことはできます。ただし、自宅住所がページの表記や送り状の差出人として知られるため、同居する家族のプライバシーにも配慮が必要です。賃貸の場合は、契約で事業利用が認められているかも確認してください。

 

Q

返品された商品は転送してもらえる?

A

郵便転送オプション(月額1,650円・税込)を利用すると、常温で保管できる荷物の受け取りと保管ができます。郵便物は週に1回まとめて転送され、宅配便などの荷物は送料着払いで転送されます。保管した荷物は、平日9時〜17時に事前連絡のうえ、来所して無料で受け取ることもできます。郵便物転送サービス|オフィスゼロワン

 

Q

バーチャルオフィスの料金はいくらかかる?

A

オフィスゼロワンの基本プランは月額550円(税込)で、月払いと年払いから選べます。法人登記も基本プランに含まれていて、追加料金はかかりません。郵便物や荷物の受け取り・転送は、郵便転送オプション(月額1,650円・税込)で利用できます。

 

Q

副業でクラウドファンディングを始めても大丈夫?

A

副業でもクラウドファンディングは始められます。ただし、勤務先の就業規則で副業が認められているかを確認する必要があります。住所は、個人名義でバーチャルオフィスを契約して使うこともできます。副業を小さく始めるコツはこちらの記事でまとめています。

▶ 【初心者向け】副業は小さく始めるのが正解!失敗リスクを最小限に抑える始め方と注意点

 

自宅住所を公開せずにクラウドファンディングを始めるには

クラウドファンディングを始めるときは、商品やリターンの準備に加えて、住所の扱いや荷物の受け取り先も決めておきましょう。ここまでの内容を、準備リストにまとめました。

クラウドファンディングを始める前の準備リスト

□ 出品する商品・リターンの内容・支援額・発送時期を決める。

□ 利用するサイト(CAMPFIRE・Makuakeなど)の規約と手数料、募集方式(All-or-Nothing/All-In)を確認する。

□ 特定商取引法に基づく表記で、住所と電話番号をどう扱うか確認する。

□ リターン品の発送元と、返品の受け取り先を決める。

□ ネットショップへの移行や法人化も見据えて、使い続けられる住所を用意する。

 

「ここにしてよかった」と言ってもらえるバーチャルオフィスを目指して

住所が必要になったとき、自宅住所を公開せずに事業用の住所を持つ方法の一つが、バーチャルオフィスです。オフィスゼロワンでは、東京・板橋区の住所を特定商取引法に基づく表記やサイトへの登録、開業届の住所として利用でき、法人登記にも使えます。

基本プランは月額550円(税込)、初回登録費用は5,500円(税込)です。郵便物や返品の受け取り・転送は、郵便転送オプション(月額1,650円・税込)でご用意しています。料金や利用範囲はサービスの料金表をご確認ください。

オフィスゼロワンでは、クラウドファンディングで商品のテスト販売を始める個人の方からのお申し込みにも対応しています。「リターンの発送元に住所を使えるか」「返品の受け取りもお願いできるか」など、迷うことがあればメールやお電話でご相談ください。

\まずはお気軽にお問い合わせください/

オフィスゼロワンHP

▶ お問い合わせはこちら

▶ お申し込みはこちら(個人名義)

▶ お申し込みはこちら(法人名義)